これまでの災害支援活動から支援物資について考える(その2)
- 2012.01.25
- 災害
12月22日付、静岡新聞朝刊に「被災地へ」静岡の主婦心込め手編み・・・善意の靴下 迷い旅 の見出しで報道記事が掲載されました。(新聞記事)
このブログは、今後の災害支援物資の在り方や方法を市民の皆様と考えていくことを目的に継続的に掲載させていただいております。
大規模災害がおこると支援物資が全国各地で集められます。一瞬にして家や財産、生活に関わる全ての物を失ってしまう被災者に対し、我がことのように思い「何かをしてあげたい」と願い届けられる善意の品は尊く、被災者を勇気づける貴重なものであると言えます。
しかし、この善意の品も阪神淡路大震災をはじめとする甚大な地震による災害支援現場に、場合によっては大きな混乱を生じさせました。
阪神淡路大震災や新潟県中越地震では、団体、個人の別なく各地より届く大量の支援物資の仕分けが被災地で必要となり、多くの人たちが仕分け作業にさかれました。仕分け作業が間に合わずに配布が遅れるといった事態や、届けられた支援物資の中には古着など廃棄しなければならない物も含まれ、被災地に大量の不要物が発生するなど、送る側のモラルが問われる場合もありました。
このような過去の災害支援活動での貴重な経験を踏まえ、今回の東日本大震災の支援活動では、静岡市をはじめ多くの自治体や民間団体が、被災地の支援物資ニーズを調査、把握し、被災地が必要としている物資の提供を市民に呼び掛け、支援物資を被災地に送りました。
また、静岡市災害支援物資受付会場では、運営にご協力いただいたボランティアの皆さまにより、被災地で支援物資が迅速に配布できるよう、物資の品目はもちろん規格や用途なども考え仕分けをし、内容物や数量を明記したうえで被災地へ送りました。
このように被災地に新たな負担や混乱を生じさせてしまうことがないよう、また災害支援活動にご協力をいただく方の貴重な意思を、被災地に届けることができるよう、本会では災害支援活動の取り組みをすすめてきましたが、それでもなお残ってしまった物資の取り扱いには頭を痛めています。
次回は、望ましい支援の在り方を考える中で、市民の皆様にご理解とご協力をいただきたいことを提案させていただきたいと思います。
メールアドレス info@shizuoka-shakyo.or.jp
平成24年1月25日
静岡市社会福祉協議会 地域福祉推進課
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