東北地方太平洋沖地震について13 (社協職員派遣の報告7)

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第7クールとして、静岡県下市町社協職員10名が417日から23日まで派遣され、私は山田町災害ボランティアセンター担当として従事してきました。山田町は、人口1万8千人ほどの太平洋に面した町です。派遣初日、災害ボランティアセンターに向かう車内から見た、以前は多くの民家が建っていただろう場所が瓦礫の山となった風景は、改めて今回の震災による被害の大きさを感じました。

 

 山田町災害ボランティアセンターの状況(418日~)

ボランティアセンターが開設されて2週間が経過し、広報紙による地元住民へのセンター開設のお知らせ及びボランティアニーズの掘り起こしが行われ、避難所運営の支援(炊き出し等)や自宅の片づけ、清掃などの要望が少しずつ出てきている状況でした。また、町のシンボルである「鯨と海の科学館」が津波により壊滅的な状況にあり、毎日多くのボランティアが館内の泥のかき出しを行っています。ボランティアは県内外から駆けつけ、毎日20件前後のニーズに延べ100名前後のボランティアが活動していました。

しかし、5月の連休が近づきボランティア活動希望者が増える中、地元住民からのボランティアに来てほしいというニーズ件数は増えず、連休中のボランティア活動希望者の受け付けはお断りをさせていただきました。まだまだボランティアセンターの存在が知られていないこともあると思います。また、「家の片づけ等は自分たちで行った」という話がよく聞かれ、自助、共助の精神が強い山田町の印象を受けました。

 

 

ボランティアセンターの運営は、地元社協職員、他県のNPOや関係支援団体、静岡県下社協チームが中心となり運営しています。復興支援という共通の目的を持っていても、分野の違う団体同士の集まりであり、運営面やボランティア活動の範囲など意見や考え方の違いもありましたが、皆、被害に遭われた町民のため、また自身も被災者でありながら、センターの運営に従事されている職員やボランティアの力になれるよう、試行錯誤しながら運営をしていました。長い道のりですが、一日でも早い復興を願います。

 

経営企画課 古屋貴彦